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山口大学 医学部の学士編入|勝負は朝の学科試験90分で決まります

山口大学 医学部の学士編入|勝負は朝の学科試験90分で決まります

最終更新: 2026年8月29日

この記事で分かること

  • 小論文は、学科試験の上位約50人ぶんしか採点されません。募集要項に明記されています
  • 学科試験は90分で、生物を中心に物理・化学・数学、さらに公衆衛生や疫学まで出ます
  • 志願者は9年で279人から160人へ減りました。受験者を合格者で割った数字は24.5倍から13.9倍へ
  • 募集は10名(うち地域枠3名以内)。地域枠で出しても全国枠として同時に選考されます
  • 過去問は直近1回分だけ、解答つきで公式サイトに載ります。古い年度は上書きされて消えます

山口大学の第1次選考には、はっきりした関門があります。

⑶ 学科試験の成績上位者約50名に対してのみ,小論文試験の採点を行い,学科試験及び小論文試験の成績結果を総合して判定し,約40名を合格者とします。
(令和9年度 学士編入学学生募集要項「入学者選抜方法」より)

小論文は150分あります。しかし上位約50人に入らなければ、その150分の答案は読まれません。

つまり山口大学は、朝の90分ですべてが決まる試験です。

この記事は、大学が公表した令和9年度の募集要項と、公式サイトに掲載されている過去問をもとに書いています。

朝の学科試験90分で、まず約50人に絞られます(1次合格は約40人)

時刻科目時間
9時30分〜11時00分学科試験(自然科学の知識・主に生物学)90分
12時30分〜15時00分小論文試験(外国語=英語の能力を問うものを含む)150分

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順番に注意してください。先に学科試験があります。

そして昼をはさんで小論文。ですが採点されるのは、午前の成績が上位約50人だった人の答案だけです。

ここから、対策の優先順位が1つに決まります。

  • 学科試験がすべての入口です。ここを通らなければ、小論文がどれだけ書けても関係ありません
  • そのうえで、学科試験と小論文の成績を総合して、約40人が第1次選考に合格します。要項に書かれているのはここまでで、2つの配点も、順位がどう動くかも公表されていません。小論文を軽く見てよいという意味ではありません

受験者は9年間で139人〜247人でした(2026年度は139人)。そこから小論文を採点してもらえる約50人を選ぶのが、90分の学科試験です。第1次選考の合格者は、そこからさらに絞られた約40人になります。

出典: 山口大学「令和9年度 医学部医学科 学士編入学学生募集要項」(PDF/2026年8月29日確認)。メディコーチが募集要項PDFを取得して内容を確認しました。出願前に必ず最新の募集要項をご確認ください。

学科試験は「主に生物学」。ただし公衆衛生や疫学まで出ます

要項の書き方は「自然科学の知識(主に生物学)」の一行だけです。実際に何が出たかを見ると、幅がかなり広いことが分かります。

分野出された内容
生物(中心)DNA二重らせん/脊椎動物の筋肉の分類/副交感神経の作用/免疫の基本的な仕組み/体温調節の神経経路と中枢/飢餓状態で分泌が増えるホルモン/カルシウム代謝/PCR法/原核生物/モデル生物/胎児期の器官発生
遺伝家系図と罹患率から遺伝形式を判定する/浸透率100%として個体が罹患する確率を求める/潜性遺伝病の罹患率1万分の1から保因者の頻度を計算する
公衆衛生・疫学スクリーニング検査から感度と特異度を計算する/一次予防に当たらないものを選ぶ/感染症法の一類感染症/学校での視力検査
物理気体が受け取った熱からピストンの仕事を引いて内部エネルギーの増加を求める/ドップラー効果から音源の速度/単振り子の最下点の速度/半減期と原子核数の時間変化のグラフ
化学207℃の気体を半分の体積にする温度/金属のイオン化傾向/モル濃度の計算/水とショ糖の分子数の比
数学7行14列の行列で計算できる式を選ぶ/sin(−2x)の導関数/サイコロの目の2乗の期待値/空間内の点と平面の距離
医学の常識医学研究者と研究業績の組み合わせで誤っているものを選ぶ

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感度と特異度、一次予防、感染症法。これらは高校生物にも大学の生命科学にも出てきません。医学部に入ってから習う公衆衛生の内容です。

「主に生物学」という言葉から想像するより、医学寄りの常識まで含まれていると考えてください。

答え方は、選ぶか計算するかの二択です

答え方割合
選択式59%
計算41%

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記述はありません。選ぶか、計算して数字を出すか。

そして「正しいものを2つ選べ」「誤っているものを2つ選べ」という形が非常に多いのが特徴です。1つ選ぶ問題より、はるかに正確な知識が要ります。4つのうち2つが分かっても、残り2つで迷えば落とします。

90分でこの幅を解くので、1問に長く悩む余裕はありません。

医学部学士編入に合格した方(メディコーチ合格者アンケートより)

決めたテキストや問題集の範囲を何度も反復して解けるようにはなったが、普段、時間をかけて解けるのと、試験時間で解けるのは大きく違った。もっと普段から時間制限を設けて解けるようにしておけばよかったと思いました。

メディコーチが山口大学の出題を設問単位に整理したものです。答え方の割合は整理したものから計算しています。科目ごとの割合は出していません。手元で内容を確認できたのが直近の1回分だけで、1回ぶんの割合を「傾向」として出すと誤解を招くためです。過去問そのものは著作権の関係で掲載していません。合格者の記述は合格者アンケートより、ご本人の許諾を得たうえでお名前を伏せて掲載しています。

山口大学は、朝の90分で小論文を採点してもらえる約50人が決まる試験です。どの分野をどの順で埋めるか、時間内に解き切る練習をどう積むか。医学部学士編入を実際に突破したコーチが、あなたの今の力から逆算して計画を立てます。

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相談は無料です。志望校が固まっていない段階でも大丈夫です。

過去問は直近1回分だけ。解答つきで公開されますが、翌年には消えます

山口大学は問題と解答の両方を公式サイトに載せています。小論文のテーマも公開されています。解答まで出す大学は多くありません。

ただし条件があります。

項目内容
公開されるもの直近の実施回の学科試験の問題・解答と小論文試験のテーマ
過去年度分公開されません。新しい年度に置き換わると、前の年度のPDFは公式サイトから見られなくなります
郵送・窓口での請求できません。公式のよくある質問に「本ホームページ上で公開しています。資料の請求はできません」と明記されています

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つまりその年に取りに行かないと、手に入らなくなります。

受験を考えている方への実際的な助言は1つです。毎年、公開された時点でPDFを保存してください。来年見ようと思っても、そこにはもうありません。

医学部学士編入に合格した方(メディコーチ合格者アンケートより)

過去問だけで問題演習を行おうとすると圧倒的に問題数が少ないので、出題傾向・難易度などを確認して、実際に解くのは直前にし、解答解説もないため、わからない部分はわからないと割り切っていました。

この方は複数の大学を受けた方です。山口大学は解答が公開されているので、この「割り切り」が要らない数少ない大学ということになります。その価値は大きいです。

出典: 山口大学医学部「学士編入学試験案内」のページ(2026年8月28日確認)。合格者の記述はメディコーチの合格者アンケートより、ご本人の許諾を得たうえでお名前を伏せて掲載しています。

志願者は9年で279人から160人に減りました

年度合格受験÷合格志願受験
2026年度10人13.9倍160人139人
2025年度10人16.5倍191人165人
2024年度10人21.6倍253人216人
2023年度10人23.2倍264人232人
2022年度10人24.7倍291人247人
2021年度10人24.2倍256人242人
2020年度10人21.7倍229人217人
2019年度10人17.7倍189人177人
2018年度10人24.5倍279人245人

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合格者は9年間ずっと10人です。動いているのは志願者だけ。

2022年度の291人をピークに、2026年度は160人。4年で約45%減りました。

受験者を合格者で割った数字も、24.7倍(2022年度)から13.9倍(2026年度)へ下がっています。数字の上では、この4年でかなり通りやすくなりました。

ただし読み違えないでください。減ったのは受ける人の数であって、問題が易しくなったわけではありません。「学科試験の上位約50人だけ小論文を採点し、総合して約40人を合格とする」という要項の規定は変わっていません。

出典: 山口大学「過去の入試データ」のページ内の各年度「編入学試験実施状況」PDF(2026年8月28日確認)。医学部医学科・編入年次2の列より。「合格」は各PDFの「当初合格者」(第2次選考後の最終合格者)です。「受験÷合格」はメディコーチが公表値から計算したものです。なお同じPDFには第1次選考の合格者数(おおむね40〜48人)の列もあります。公表されている表に募集人員の列はありませんが、令和9年度の募集要項には「10名(うち地域枠3名以内)」と明記されています。

日程と、地域枠のこと

項目令和9年度(2027年4月入学)
募集人員10名(うち地域枠3名以内)・第2年次編入
出願期間2026年7月27日(月)〜7月30日(木)17時(書類は7月30日必着・特定記録郵便速達)
入学検定料30,000円+手数料1,200円
第1次選考2026年9月27日(日)
学科試験 9時30分〜11時/小論文試験 12時30分〜15時
第1次合格発表2026年10月16日(金)
第2次選考2026年11月15日(日) 面接試験 8時30分〜17時40分予定
第2次合格発表2026年11月27日(金)

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第2次の面接は、8時30分から17時40分までの予定と書かれています。前半グループと後半グループに分かれ、どちらかは第1次合格発表のあとに知らされます。丸1日を空けておく必要があります。

要項には、こう書かれています。

入学者の選抜は,出願者が提出した出願書類,学科試験,小論文試験及び面接試験の結果を総合して判定します。ただし,面接評価が著しく低い場合は,不合格とすることがあります。
(令和9年度 学生募集要項「入学者選抜方法」より)

面接だけで落ちることがあると明記されています。学科試験で上位に入っていても、そこは守ってくれません。

地域枠について

項目内容
人数10名のうち3名以内
出願の条件通常の出願資格に加えて、山口県内の小学校・中学校・高等学校を卒業した者
卒業後の確約医師免許を取得後、直ちに山口県内の病院で臨床研修2年、修了後さらに4年以上、山口大学医学部・附属病院を含む県内の医療機関等で地域医療や医学研究の発展に貢献すること
全国枠との関係地域枠で出願した人は、同時に全国枠としても選考されます

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最後の一行が重要です。地域枠で出しても、全国枠の選考から外れるわけではありません。条件に当てはまる方にとって、地域枠での出願は不利になりません。

ただし卒業後6年以上の勤務地の確約が伴います。軽い気持ちで選ぶものではありません。

出ているテーマは、この本のこのページで潰せます

キャンベル生物学の表紙キャンベル生物学免疫のしくみp.1080
Essential細胞生物学の表紙Essential細胞生物学遺伝形式と確率p.354・674・678・681・683
理系総合のための生命科学の表紙理系総合のための生命科学免疫応答p.267・270・273保因者頻度の計算p.255・304・312
マクマリー一般化学 上の表紙マクマリー一般化学 上半減期p.270
線形代数(岡本和夫)の表紙線形代数(岡本和夫)行列p.68-69・80・85・87-88

ただし山口大学の場合、参考書だけでは埋まらない部分があります。感度と特異度、一次予防、感染症法の分類。これらは生命科学の本には出てきません。公衆衛生の入門書か、医師国家試験の公衆衛生の項を一度ざっと通しておくと、そこで確実に差がつきます。

繰り返し出ているテーマについて、メディコーチが参考書の掲載ページを調べてまとめたものです。版によってページがずれることがあります。お手元の本の目次と索引でご確認ください。

合格した人は、どのくらいの期間と費用をかけているか

項目実際の回答
合格までにかかった年数1年 3名/2年 7名/3年 2名
受験時の立場社会人 6名/大学卒業後 4名/大学在学中 2名/大学院 2名
推薦書を提出したか提出した 11名/提出しなかった 1名
受験にかかった総額中央値 約83万円(16万円〜299万円)

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医学部学士編入に合格した方(メディコーチ合格者アンケートより)

受験科目数・そのレベル、募集人員の多さの2点を軸にしました。文系出身なので、まずは2科目受験できかつ募集人員の多い大学を軸に選びました。その後、2科目で合格圏内のレベルを維持できるようになったところで4科目校対策をはじめ、3年目には物理化数の出題が大学受験レベルかつ募集人員の多い4科目校に絞って受験しました。

山口大学は募集10名で、医学部学士編入としては多いほうです。そして物理・化学・数学は大学受験の範囲で解けるものが中心でした。この方の選び方の条件に、そのまま当てはまります。

メディコーチが実施している医学部学士編入の合格者アンケート(回答14名、2026年)より。表の数値は回答があったものだけを数えているため、項目により合計が14に満たないことがあります。年数・立場・推薦書は回答14名全体の集計、受験にかかった総額は、この調査の対象29大学に合格した13名の集計です。「大学在学中」には、本文で在学中と自己申告された方を含めています。

よくある質問

Q. 小論文が採点されないことがあるというのは本当ですか。

A. 本当です。募集要項に「学科試験の成績上位者約50名に対してのみ、小論文試験の採点を行い」と明記されています。午前の学科試験で上位約50人に入らなければ、午後に書いた小論文は採点されません。

Q. 倍率は何倍ですか。

A. 2026年度は受験139人に対して合格10人で13.9倍でした。2022年度は247人に対して10人で24.7倍だったので、この4年でかなり下がっています。合格者は9年間ずっと10人で、動いているのは志願者の数だけです。

Q. 学科試験は生物だけですか。

A. 要項には「自然科学の知識(主に生物学)」とあり、生物が中心です。ただし実際には物理・化学・数学のほか、感度と特異度、一次予防、感染症法といった公衆衛生の内容も出ています。答え方は選択式と計算で、記述はありません。

Q. 過去問はどこで手に入りますか。

A. 大学の公式サイトに、直近の実施回の学科試験の問題と解答、小論文試験のテーマが掲載されています。ただし過去年度分は公開されず、新しい年度に置き換わると見られなくなります。郵送や窓口での請求もできません。公開されたらその場で保存してください。

Q. 地域枠で出願すると不利になりませんか。

A. 要項に「地域枠で出願した者は、地域枠と同時に全国枠としての選抜の対象となります」と明記されています。ただし地域枠には、医師免許取得後すぐに県内で臨床研修2年、その後4年以上県内の医療機関等で勤務するという確約が伴います。

まとめ

  • 小論文は学科試験の上位約50人ぶんしか採点されません(そこから総合して第1次合格は約40人)。朝の90分がすべての入口です
  • 学科試験は生物が中心ですが、公衆衛生や疫学まで出ます。答え方は選択式と計算だけ
  • 「正しいものを2つ選べ」が多く、あいまいな知識では落とします
  • 志願者は9年で279人から160人へ。受験÷合格は24.5倍から13.9倍へ下がりました
  • 過去問は直近1回分だけ、解答つきで公開されます。その年に保存してください
  • 第2次の面接は丸1日。「面接評価が著しく低い場合は不合格とすることがあります」と要項にあります
  • 募集は10名(うち地域枠3名以内)。地域枠で出しても全国枠として同時に選考されます

山口大学は、やるべきことが1つに絞られている大学です。学科試験の幅を埋めて、90分で解き切る。その約50人に入れば、小論文と合わせた総合で約40人が第1次を通ります。

メディコーチのコーチは、全員が医学部学士編入の合格者です。生物のどこから埋めるか、公衆衛生をどこまでやるか、90分でどう解き切るか。同じ試験を通った人間が、あなた専用の計画をご提案します。

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