【合格者がコーチ】の医学部学士編入予備校|メディコーチ 読み込まれました

医学部編入の統計|要項を読んでも、出るかどうかは分かりません

医学部編入の統計|要項を読んでも、出るかどうかは分かりません

最終更新: 2026年8月30日

この記事で分かること

  • 🔴 要項を確認できた6校のうち、「統計学」と科目名で書いているのは滋賀医科だけです(残る23校は、この観点では調べていません)
  • 🔴 ですが、要項に書いていない大学でも出ます。北海道は要項に「統計」の語が1つも出てこないのに、過去問では陽性的中度もポアソン分布も出ています
  • つまり要項を読んでも、統計が出るかどうかは分かりません。過去問を見るしかありません
  • 出るのは医療のデータそのものです。感度・特異度・陽性的中度・95%信頼区間・リスク比。純粋な数学の問題としては、ほとんど出ていません
  • 🔴 メディコーチが調べた30冊の参考書では、統計のテーマにほとんど当たりませんでした。ここだけは別に手当てが要ります

🔴 要項を読んでも、統計が出るかどうかは分かりません

この記事でいちばん伝えたいのは、この1点です。

メディコーチが要項を「統計」という観点で確認できたのは6校です。そのうち「統計学」を試験科目の名前として書いていたのは滋賀医科だけでした。

🔴 残る23校は、この観点では調べていません。「23校では統計が出ない」という意味ではありません。あとで書くとおり、要項に書いていない大学でも出ます。

学力試験では、大学教養教育修了程度の総合問題(生物学、物理学、化学、統計学及び数学)及び外国語(英語)を課す。
(令和9年度 滋賀医科大学医学部医学科 学士編入学 学生募集要項より)

ここまではっきり書いてある大学は、ほかにありません。

ところが、書いていない大学でも出ます

🔴 北海道の要項には、「統計」という語が1つも出てきません。メディコーチが要項のPDFを「物理」「化学」「生物」「数学」「統計」「英語」「領域」で検索しましたが、どれも該当なしでした。科目名は「生命科学総合問題」とだけ書かれています。

それなのに、過去問にはこういう内容が出ています。

年度出された内容(テーマ)
2022年度母比率の両側検定/検出力/検出力80%以上に必要な標本サイズ
2024年度感度・特異度・有病割合から陽性的中度ポアソン分布デルタ法95%信頼区間
2025年度散布図/最小二乗法/偏微分を使った係数の推定

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要項の科目名だけを見て「統計は出ない」と判断していたら、この範囲は丸ごと抜けます。

🔴 「自然科学総合問題」「生命科学総合問題」といった括りの科目名は、中に何が入っているかを教えてくれません。これは統計に限った話ではなく、生命科学の記事でも同じことを書きました。科目名と中身は別です。

要項の調査はメディコーチが2027年度(令和9年度)募集要項を確認したものです(2026年8月30日に確認)。🔴 ただし2校は令和9年度の要項がありません。福井は2027年度から学士編入の募集を停止しているため令和8年度の要項で、岩手医科は令和9年度の要項本文が未公表のため令和8年度の要項で確認しています。滋賀医科大学の原文は令和9年度 滋賀医科大学医学部医学科 学士編入学 学生募集要項によります。🔴 分母を正確に書きます。この観点で要項を確認できたのは6校だけです。科目名として明記を確認できたのが滋賀医科大学の1校、要項本文を検索して明示が無いことを確認できたのが5校(北海道・島根・愛媛・福井・香川)。残る23校は今回この観点では調べていません。「23校は統計が無い」という意味ではありません。北海道大学の出題内容は、メディコーチが2022年度から2025年度までの出題を設問単位で整理したものです。大学が公表した資料ではありません。

統計が出たことを確認できた大学

メディコーチが過去問を設問単位で読んで整理した結果、統計の内容が確認できたのは次の大学です。それぞれの大学の記事に、年度と内容を載せています。

大学出た統計の内容(テーマ名)
名古屋🔴 疫学・生物統計が独立した大問で出ます。リスク差の95%信頼区間/有意差の判定/必要な研究参加者数/リスク比の近似式
北海道陽性的中度/ポアソン分布/デルタ法/95%信頼区間/最小二乗法/検出力
琉球数学の中身がほぼ医学統計。t検定/母比率の信頼区間/期待値
鹿児島ポアソン分布/感度・特異度・ベイズの定理/二項分布による仮説検定
富山帰無仮説と対立仮説/ノンパラメトリック検定/p値/多変量解析
弘前ベイズの定理(診断キットの陽性的中率)/共分散行列
秋田単回帰分析/標準誤差/t値/相関係数
山口スクリーニング検査から感度と特異度を計算する(公衆衛生・疫学として)
滋賀医科要項に科目名として明記。実際の出題も数学・統計が大学教養レベルでした
長崎統計の分布図を読み取る実験考察

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🔴 北里は表に入れていません。分類のうえでは2022年度に確率・統計の設問が1問ありましたが、内容を名指しできるだけの材料が手元にないためです。「出ない」という意味ではありません。

🔴 この表は「この大学では統計が出る」という一覧ではありません。メディコーチが手元で確認できた年度に、出ていたという意味です。ここに無い大学で出ないとは限りませんし、ここにある大学でも、年度によって出ない年があります。

各大学の出題内容は、メディコーチが過去問を設問単位で読んで整理したものです(2026年8月30日時点)。大学が公表した資料ではありません。年度と内容の詳細は、それぞれの大学の記事に載せています。🔴 この記事では、大学ごとの出題割合の数字は出していません。1年度分しかデータの無い大学があり、そこから割合を出すと実態より強い数字になるためです。過去問そのものは著作権の関係で掲載していません。

数学ではなく、英語の中に統計が入る大学もあります

神戸は、少し違う出方をします。英語の総合問題の中に、統計と疫学の内容が入ります。

出てきたのは感度・特異度・交絡・95%信頼区間・フォレストプロット・相対リスク表から相対リスクと95%信頼区間を読み取る感度と特異度の意味と算出方法を述べる——という形です。

🔴 ここで問われているのは、計算そのものより「読めるか」です。95%信頼区間なら1をまたぐかどうかで意味が変わる、といったことを言葉で説明させます。

「数学が無い大学だから統計も無い」とは限らない——これが神戸の例から言えることです。詳しくは神戸大学の記事をご覧ください。

出るのは「医療のデータ」です

上の表を並べ直すと、出るテーマに偏りがあることが分かります。

よく出るまとまり具体的なテーマ名
検査の性能感度/特異度/陽性的中度(陽性的中率)/ベイズの定理
北海道鹿児島弘前山口神戸で出ています
推定と検定95%信頼区間/t検定/母比率の検定/二項分布による仮説検定/p値/帰無仮説と対立仮説
名古屋北海道琉球鹿児島富山神戸
研究の設計検出力/必要な標本サイズ/リスク比/リスク差/交絡
名古屋北海道神戸
回帰と分布単回帰分析/標準誤差/t値/相関係数/最小二乗法/ポアソン分布
秋田北海道鹿児島

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🔴 「純粋な数学の問題」としては、ほとんど出ていません。出てくるのは検査、薬の副作用、喫煙と高血圧、飼料の影響——医療や研究のデータです。

ですから、統計の勉強は「公式を覚える」ではなく「与えられたデータから何が言えるかを出す」形になります。医療職から受ける方には有利になりうるところです(医療職の記事)。

🔴 「統計」という言葉が、3つの意味で使われています

調べるときに混ざりやすいので、先に分けておきます。

どの「統計」か中身
確率・統計
(この記事)
検定、信頼区間、感度・特異度。数学や総合問題の中に出る
熱・統計🔴 物理の統計力学です。気体分子運動論など。まったく別の科目で、この記事の話ではありません
入試の統計データ志願者数・合格者数のこと。大学のサイトで「統計」を探すと、たいていこれが出てきます

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大学のサイトや要項を「統計」で検索したとき、出てきたのが3つ目だった——ということがよくあります。科目の話なのかどうかを、必ず確かめてください。

🔴 これはメディコーチ自身が踏んだ間違いです。29大学の要項と大学サイトを「統計」という語で検索したところ、出てきたものの多くが「入試結果の統計データ(志願者数・合格者数)」で、科目としての統計ではありませんでした。語で拾ったものは、1件ずつ意味を読んで分けています(2026年8月30日に確認)。たとえば北海道大学「学士編入学 志願状況等」のページは、志願者数・合格者数を載せた「統計」であって、試験科目としての統計とは関係がありません(2026年8月30日に確認)。大学が公表している志願者数・合格者数そのものは難易度ランキングの記事と各大学の記事に、出典URLと確認日つきで載せています。

🔴 統計を埋める参考書を、この記事では挙げません

正直に理由を書きます。挙げられる本が見つからなかったからです。

メディコーチは参考書のまとめ記事で、27大学の出題テーマを1つずつ参考書のページに当てる作業をしました。30冊を調べて、統計のテーマに当たったのは1冊・1大学・1テーマだけです(秋田の「標準誤差」)。

🔴 これは「統計の良い本が無い」という意味ではありません。メディコーチが調べた30冊は、生命科学・化学・物理・数学の本で、医学統計や疫学の本を対象に入れていなかった——というだけです。

調べていない範囲について「これがおすすめです」とは書けません。ですから、この記事では本を挙げません。

そのうえで、手がかりになることを2つ書いておきます。

手がかり中身
1. 生命科学の本では
ほとんど当たらない
検出力、デルタ法、ポアソン分布、最小二乗法。メディコーチが30冊の参考書に出題テーマを当てた作業では、これらはほとんど当たりませんでした。別に1冊、用意することになります
2. 探すなら
「医学統計」「疫学」
出ているテーマは医療のデータを扱うものに偏っています。一般的な統計学の本より、医学統計や疫学の入門書のほうが出題に近いと考えられます

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2つ目は、出題テーマの偏りから言えることであって、メディコーチが特定の本を確かめたものではありません。

自分の受ける大学で出るかは、過去問で確かめてください

ここまで書いたとおり、要項では分かりません。

順番やること
1受ける大学の記事を見る。メディコーチが確認できた範囲で、年度と内容を載せています
2過去問を取り寄せる。29大学の入手先を過去問の入手方法の記事にまとめました。大学によって入手のしやすさがまったく違います
3数学の大問だけでなく、総合問題の中も見る。神戸のように英語の中に入っていることがあります

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🔴 過去問が手に入らない大学もあります。その場合、統計が出るかどうかは確かめようがありません。「分からない」ということを、そのまま受け入れて計画を立ててください。

まとめ

問い答え
要項を見れば
分かるか
🔴 分かりません。科目名として明記しているのは滋賀医科だけで(確認できた6校のうち)北海道は語が1つも無いのに出ています
どこで出たかメディコーチが内容まで確認できたのは10大学。ただし「ここに無い大学で出ない」という意味ではありません
何が出るか医療のデータです。感度・特異度・陽性的中度・95%信頼区間・検出力・リスク比。純粋な数学としては、ほとんど出ていません
何で埋めるか🔴 この記事では本を挙げません。調べた30冊は生命科学・化学・物理・数学の本で、医学統計の本を対象にしていなかったからです
どうすればいいか受ける大学の過去問を見る。それしかありません。数学の大問だけでなく、総合問題や英語の中も見てください

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よくある質問

Q. 医学部編入で統計は必要ですか。

A. 受ける大学によります。ただし要項を見ても分かりません。メディコーチが要項を「統計」という観点で確認できたのは6校で、そのうち「統計学」を試験科目の名前として書いていたのは滋賀医科大学だけでした。残る23校はこの観点では調べていません。一方、北海道大学は要項に「統計」の語が1つも出てこないのに、過去問では陽性的中度やポアソン分布が出ています。「自然科学総合問題」のような括りの科目名は、中身を教えてくれません。

Q. どんな統計が出るのですか。

A. 医療のデータを扱うものに偏っています。感度・特異度・陽性的中度・ベイズの定理といった検査の性能、95%信頼区間・t検定・p値といった推定と検定、検出力・必要な標本サイズ・リスク比といった研究の設計、単回帰分析・標準誤差・相関係数・ポアソン分布などです。純粋な数学の問題としては、ほとんど出ていません。

Q. 数学が出ない大学なら、統計も出ませんか。

A. そうとは限りません。神戸大学は英語の総合問題の中に統計と疫学が入り、感度・特異度・交絡・95%信頼区間・フォレストプロット・相対リスクが出ています。過去問を見るときは、数学の大問だけでなく総合問題や英語の中も見てください。

Q. 統計はどの参考書で勉強すればいいですか。

A. この記事では本を挙げていません。メディコーチが27大学の出題テーマを参考書のページに当てる作業をしたとき、調べた30冊のうち統計のテーマに当たったのは1冊・1大学・1テーマだけでした。ただしこれは「良い本が無い」という意味ではなく、調べた30冊が生命科学・化学・物理・数学の本で、医学統計や疫学の本を対象に入れていなかったからです。調べていない範囲について、おすすめとは書けません。

Q. 生命科学の勉強で統計もカバーできますか。

A. メディコーチが30冊の参考書に27大学の出題テーマを当てた作業では、検出力、デルタ法、ポアソン分布、最小二乗法といった統計のテーマはほとんど当たりませんでした。ただし調べた30冊は生命科学・化学・物理・数学の本で、医学統計や疫学の本は対象に入れていません。いずれにせよ、統計は別に手当てが必要になります。

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